応援したいJリーグのクラブができたら。

しかこの夏、鹿島の夏。

Jリーグを観にいく方法 - on-side」という記事を受けて、その先、つまり何度かJリーグの試合を観戦したりして、応援したい意中のクラブ(もしくは応援したい選手の所属クラブ)が決まったら、という話をしてみたいと思います。(めずらしく、ですます調)

 僕は鹿島アントラーズが贔屓のクラブなので、具体的な数字などはアントラーズの話ですが、ほかのクラブにもだいたい同じような仕組みがあるので、そのクラブのWEBサイトを見てみたらいいと思います。もしくは、これを見た人が自分の贔屓クラブ用の記事を書けばいいじゃないかな。(セルジオ越後調)

ファンクラブに入ろう!

 たいていのJリーグのクラブは、さまざまな特典が受けられるファンクラブを組織しています。年会費に数千円程度かかるのが一般的ですが、たいていすぐに元が取れるので、継続して応援する場合はファンクラブに入会したほうがお得です。具体例としてアントラーズの場合で説明すると、基本の「フリークスメンバー」が年会費5000円で、おもな特典内容は以下の3つです。

  • 「月刊アントラーズフリークス」の定期購読
  • 会員証提示でグッズが10%オフ
  • チケットの先行割引販売

 まず「月刊アントラーズフリークス(通称フリークス)」が毎月25日前後に送られてきます。いってしまえばクラブ独自の情報誌で、選手の独占インタビューやクラブの現状についての特集が載っていたり、はたまた個々の選手が読者のお便りに答えるコーナーを持っていたりして、クラブがより身近に感じられるようになります。フリークスは、オフィシャルショップやスタジアムなどでも売っていますが、そこで買うと1冊300円するので、これが毎月送られてくるとなると、単純計算で300円×12カ月=3600円(+送料分)の価値があります。
 次に、オフィシャルグッズが10%オフになります。これが馬鹿になりません。レプリカユニフォームをはじめ、Tシャツやタオルマフラー、リストバンド、ニット帽、フラッグ、マスコットのぬいぐるみ等々、集め始めるとキリがないのがグッズ類。これが10%オフとなると、その累積金額は数千円単位になってきます。ちなみに、オンラインショップは10%オフにならない(…ですよね?)のが玉にキズなのですが。
 そして、チケットの先行割引販売です。先の「Jリーグを観にいく方法」で、当日券より前売り券が安くてお得、という項目がありますが、それよりさらに300円〜700円(アントラーズホームゲームの場合)安く購入できます。僕がよく席を確保するバックスタンド1階中央のS指定席の場合、一般前売りが3700円(当日4000円)のところ、会員価格は3000円なので、1回につき700円、もし8回S席で観戦すれば5600円得したことになり、ファンクラブの年会費分は簡単に取り戻せる計算になります。また、「先行」の部分は文字どおり、一般販売より数日早くチケットが購入可能になるという意味です。
 そのほかに、グッズ購入やスタジアム来場で貯まるポイントに応じて1年の終わりにプレゼント(チケット引換券や選手着用のウェア類など)が当たるポイントシステムなどもあり、5000円の先行投資は十分に有意義なお金の使い方だといえます。
 クラブによっては一般的なファンクラブ制度だけでなく、年会費が10万円以上する代わりに、さらに特典が盛りだくさん(座席の常時確保や特別グッズプレゼントなど)な制度*1があることもあります。

「シーチケ」ってなに?

 おにぎりの具ではありません。
 さらにハマって、ホームゲームは毎試合観にいく! となった場合、毎回チケットを買うのは面倒なので「シーチケ」(=シーズンチケット、もしくは「シーパス」=シーズンパスポートなど)をシーズン開幕前に買う人が多いです。ゴール裏席や指定席など、席種ごとに価格は違います(指定席のシーチケがないクラブもあるようです)が、1試合あたりの価格はファンクラブ会員価格よりもさらに安くなります。*2
 また、シーチケを買ったけど、たまには別の席で観たい…となったときには、友人同士で融通したり、インターネットオークションなどで売ったりする人もいるようです。

アウェイにもいこう!

 もちろん、試合はホームゲームばかりではありません。相手チームの本拠地に乗り込むアウェイゲームもあります。相手サポーターからヒールとして扱われる体験(結局はお互いさま)も面白いですし、各地のスタジアムグルメを堪能できたりもするので、ぜひアウェイにもいってみましょう。
 とはいうものの、その目的地が電車で1〜2時間くらいなら「まあ普通に」(というより、都内からカシマスタジアムのほうが遠い…)行ける範囲内ですが、いかんせんJリーグのクラブは日本全国にあります*3ので、むしろそういう場所のほうが少ないでしょう。そして、遠征に毎回新幹線や飛行機を利用できる人は少ない(…ですよね?)ため、交通費と移動時間と快適性(+宿泊するかどうか)のどれを優先するかという遠征サポーターの悩みは尽きません。中には全国津々浦々マイカー参戦という剛の者もいるようですが。
 …と、ここまで書いておいて、僕自身は名古屋までしかいったことがないことに気付いたので、格安の高速バスや青春18きっぷの活用、はたまた遠距離アウェイならではの注意点など具体的な遠征ノウハウについては、きっと存在するであろうその道の達人たちに筆を譲って、このエントリを終わりにしたいと思います。

*1:企業が福利厚生や接待のために購入することも多い模様。

*2:浦和レッズの場合、シーチケ購入希望者が多いので抽選になる…らしい。

*3:2010年のJ1はめずらしく本州のみ。逆に九州にはJ2の5クラブが集結。

そうだ、スタジアム、行こう。

Upper Deck of Kashima Soccer Stadium (Panorama)
 闘莉王、松井、大久保、川島、駒野、今野、中村憲剛。日本代表の中でも、この7人の共通点は? と聞かれて、即座に答えられる人は少ないと思う。

 正解は「Jリーグ2部(J2)でプレーしたことがある選手」である。データ好きのJサポ以外には、かなり意外なんじゃないだろうか。
 プレトリアパラグアイとの試合に敗れた後、キャプテンである長谷部、前日本代表監督のオシム爺やんが異口同音に「日本のサッカーの根幹であるJリーグをもっと見てほしい」といったように、南アフリカでの日本代表の健闘が獲得した日本中の注目をJリーグにも還元していくことができれば、日本のサッカーはもっと強くなると思う。これは多分、既存のJリーグファン・サポーターの誰もが感じていること。
 もしかしたら次のワールドカップには、地元のチームからも選手が選ばれるかもしれない。もしくは、悔しいけど上手いと思った相手チームの選手が代表になるかもしれない。あるいは、代表に選ばれて凄いプレーをしているあの選手を、リーグではボコボコにしてやった。ちょっと代表中心主義すぎるけれど、Jリーグは、そんな見方もできる、世界につながっているリーグなのだ。それをまずは知ってほしい。
 そして、1人でも多くの人にスタジアムへ行ってほしい。もし行ったことがなくて、行きたいと思った人がいれば、助言は惜しみません。まあ、カシマが一番だけど*1
 Jリーグ、18年目の夏。上昇気流に乗るチャンス。

*1:意見には個人差があります。

Jリーグ・チャンピオンシップの復活?

 という記事が数日前のスポニチでていた。といっても、以前のようにリーグ戦を前期・後期に分けて、その優勝クラブ同士が年間王者の座を懸けて戦うのではなく、日本プロ野球プレーオフのように、まず年間2位と3位が戦い、その勝者と1位が戦うステップラダー方式を考えているという。

 国内サッカーの人気がいまいち伸び悩んでいる(と、少なくともJリーグ事務局が感じている)のに加えて、今年はオールスターの開催が未定(だったはず)なので、Jリーグ主催の華試合でメディアの注目を集め、Jリーグとしての入場料収入*1も確保しておきたいという意図があるのだろう。

 ……はっきりいってアホである。暑い日も寒い日も晴れの日も雨の日も雪の日(!)も、ただでさえ過密になりがちな日程を乗り越えてつかみ取る1位の座を、3位に終わったクラブに奪われる可能性があり得るとは。じゃあそこにたどり着くまでの34試合はなんなのだと。リーグ戦を勝ち抜いたクラブが、「Jリーグ王者」になれないなんて、ナンセンスにも程がある。

 何? 1位になったクラブが、2位、3位のクラブに負け越していることだってあるじゃないか? そんなもの、ほかから勝ち点を奪い損なって、1位になれなかったクラブの力不足である。どこに勝とうが勝ち点は3、引き分ければ1。ひたすらにそれを積み上げて争うのがリーグ戦であって、直接対決だけで決めたいのならJリーグカップヤマザキナビスコカップ)でも天皇杯でも優勝すればいいじゃないか。

 とはいえ、Jリーグ側の懸念もわからないではない。そこで、以下を踏まえて妥協案を考えてみた。

  • Jリーグ側の意図:強いクラブ同士の試合で注目を集め、収入も増やす
  • 懸念される点:Jリーグ王者というタイトルの価値低下、試合数(=負担)の増加

 それは「スーパーカップの拡充」である。スーパーカップといっても明治乳業のアイスクリームではない*2。今は富士ゼロックスが冠スポンサーをやっているアレのことだ。Jリーグ王者と天皇杯勝者の一発勝負となっているスーパーカップを、その2クラブにJリーグ2位、Jリーグカップウィナーを加えた4クラブ(タイトルが重複したら順次繰り上げ)のトーナメントで、次の年のプレシーズンに開催する。

 そうすれば、各タイトルの価値は低下せず、負担もそれほど増えず、野球の開幕前のためメディアの注目も集めやすいのではないだろうか。……まあ、そのためには真冬の夜に凍えながらやるような無駄な代表戦をちょっと減らしてもらわないとダメかもしれないけれど。

*1:当然だが通常のリーグ戦の入場料収入は、主催するホーム側クラブの収入であって、Jリーグには入らない

*2:もちろんエースコックカップ麺でもない

Jリーグを見に大宮へ(自転車で)。

 行きも帰りも、途中では苦しいと思う瞬間もあったけど、到着してみたらそれほどキツくはない感じ。

 前日まではどうするか悩んでいたものの、朝起きてみたら天気がよかったので、自転車で大宮に行ってきた。これが今日(日曜)だったら風が強くて断念していたところ、適度に涼しくて走りやすそうだったので決行。自宅からは約30km。往路は、とりあえず池袋方面に出て、板橋区役所付近からひたすら中山道国道17号線)を北へ。途中には、西が丘サッカー場の蓮沼町もあったり。戸田橋で荒川を越え、埼玉県に入った後は、戸田市蕨市をあっさり通り抜け、さいたま市には本当に「いつの間にか」という感じで侵入。

 都内では片側2車線だった中山道も、戸田橋を渡ると片側1車線になり、自動車は渋滞。しかし、その横をすり抜けて行けるので、接触しないよう気をつけつつ行けば、自転車のほうが速い。どうしてもという場所では歩道にも上がれるし。

 そして、そこかしこにある「浦和」の文字を見て妙な感慨を覚えつつ、さらに北へ。さいたまの「政治の首都」浦和で、埼玉県庁・さいたま市役所の前を通過して、さいたまスーパーアリーナなどなどの新都心を右手に見ながら「経済の首都」大宮に到着。大宮駅の少し北から線路を東側に越えると、すぐに氷川神社の入口があるので、左(神社方面)に曲がってNACK5スタジアム大宮(通称ナクスタ)へ。途中でtwitter用に写真を投げながら走ったので、所要時間は2時間弱くらい。

 試合内容(Jリーグ・ディヴィジョン1 第3節/大宮アルディージャ 0-1 鹿島アントラーズ)については各種報道に譲るとして、とにかく(帰路のモチベーション的にも)鹿島が勝ってよかった。大迫半端ない。80分間の鬱憤が一気に爆発。スポーツニュースのダイジェストを見ても、その瞬間の歓声は凄かった。ナクスタのゴール裏は、傾斜もあってなかなか見やすいものの、アウェー側(とバックスタンド全域)は西日がキツいので肌の弱い人は日焼け止め必須かも。あと、隣の大宮公園野球場では社会人野球をやっているのが見えた。

 復路はほぼ同じ道(板橋区役所付近から池袋に行かず、巣鴨・白山方面に行った程度)ではあるものの、夜間走行ということで若干注意レベルを引き上げつつ、少しずつ強くなっていた南風に抗って帰宅。1時間半ちょっとくらい。東京からさいたまくらいまでの中山道には、そこまで大きなアップダウンがないので、ある程度は勢いで行けることがわかってよかった。…もう一回やるかといわれたら微妙だけど。観戦で結構体力を削られるしね。

それぞれの回想、それぞれの景色。

『ブラザー・サン シスター・ムーン/恩田陸』[amazon.co.jp]
 「いつも魅力的で肌触りの心地よい風呂敷を見せてくれるが、畳み方が大雑把なのが玉に瑕」という評価の多い著者が、おそらくラストシーンから逆算して描いたのではと思わせる一冊。もしくは、あらかじめ畳み終えていた美しい風呂敷を見せてくれたのか。
 同じ高校を卒業し、学部こそ違うものの同じ大学へ進学し、そして別々に大人になった3人の男女が、それぞれの学生時代を回想する、もしくは描写される構成になっていて、大きなストーリーが展開するわけではない。けれども、一人一人の奥行きある人物造形が、不思議な味わいを残してくれる。
 3人が高校時代に出会った意味は何だったのか、それとも意味なんて思い出としての価値しか持たないのか。今のように気軽にレンタルできるDVDのない時代、名画座で見た映画「ブラザー・サン シスター・ムーン」に彼らが感じたものが三者三様に違ったように、この小説の捉え方にも読者それぞれの志向が反映されるだろう。

Twitterのダイレクトメッセージ機能、誤解してませんか。

 Twitter、流行ってますね。テレビとかビジネス雑誌でも色々とり上げられてるし。
 個人的な使い方としては、あまり意味のないことをつぶやきつつ、フォローしている人のつぶやきから駄洒落を生成しつつ、情報もちろっと集まればいいかなーという感じ。なので、「最先端の情報ツール!」とか「ビジネスチャンスをつかめ!」みたいな紹介はできないんだけど、ダイレクトメッセージ(以下、DM)機能について誤解している人が多い(っぽい)ことに気付いたのでまとめてみる。
 まず、DMと普通のリプライ(「@アカウント名」で送る返信)の違いは「タイムラインに流れない」ということ。この効果はわかりやすいので、あんまり誤解している人はいない。個人ユーザであれば、プライベートな繋がりのある人同士が連絡を取り合ったり、オフ会の連絡のようなフォロワー全員には見せたくない/見せなくてもいい情報を送るときに使うことが多い模様。また、企業がプレゼントキャンペーンの当選結果を通知するのに使ったりとかするらしい。
 もう1つの大きな違いが、「誰にでも送れるわけじゃない」ということ。ここを誤解している人が結構多い。 DMには、「フォローされている相手にのみ送信できる」という条件がある。だから、数千人のフォロワーがいてもフォローしてるのは数人だけというアカウントの場合、そのアカウントにDMを送れる(=そのアカウントがDMを受信できる)のはごく限られた人、という状況が生じることになる。
 で、この場合分けを文章にすると微妙にわかりにくいので、表にしてみたのが以下。

相手の状態 DM送信 DM受信
相互フォロー
フォローされているだけ(片思われ) ×
フォローしているだけ(片思い) ×
フォローしてもされてもいない × ×

 特に、片思い状態だとDMを送信できないので、フォローしている人以外からも広く何かを受け付けたいときに「ダイレクトメッセージで」とか書いちゃうと、何も送られてこない可能性があるので、企業アカウントとか有名人アカウントの中の人は注意してください。

結婚(式を撮影)してきました。

 先日、友人の結婚式に行って写真を撮ってきた。というと、参列してパチっと撮っただけみたいだけど、本人たちに頼まれてメインのカメラマン(サブは新郎の妹さん)として撮影してきた。うん、自慢ではないけど、室内での撮影と人物の撮影は苦手である。なかなかそんな機会ないし。しかも、やり直しのきかない一発勝負(当たり前だが結婚式である)ときた。さらに、一般参列者による撮影はNG。すべてはこのEOS Kiss Digital Xに。
 …これで素人の横好きに緊張するなというほうがムリであろう。
 当日は、準備風景なんかも撮ろうと思って早めに教会*1へ到着。すると、かっちりした記念写真を撮影する本職のカメラマンの方がいて、結婚式の様子もできるだけ撮ってくれるとのこと。これで肩の荷が半分くらいは降りた。とはいっても、式の進行中に縦横無尽に動き回っていいフリーハンドを与えられているのは僕と妹さんだけなので、責任は重大である。
 とにかくシャッタースピードを稼ぐため、露出設定を2/3段ほどマイナスに設定して、自重したい心を抑えてバシバシ撮影。また、暗いからといって下手にフラッシュを焚きまくると、ギラギラしたありがちな失敗写真になることはわかっていたので、フラッシュは最低限に。

Wedding. Rings & Hands.
 結局、結婚式とティーパーティー、披露宴会場への移動の車中、披露宴の準備の間までに撮った*2のは、延べ600枚ほど。その内、ブレているものや焦点が合っていないものを除いて、一応の完成品として渡せたのが250枚弱。本人たちも喜んでくれてたし、新郎がそれを公開したmixiの日記に寄せられているコメントもおおむね好評だったので、良かったかなと。いい経験になりました。ありがとう。

*1:新郎新婦は2人ともクリスチャンで、彼らがいつも通っている教会での挙式だった

*2:披露宴には本職のカメラマンがいたので、友人としての範囲に収まる程度に撮影