白くて、小さい、模型の街。

 先日、珍しく休日に外出する気になったので、東大の総合研究博物館に特別展示「建築模型の博物都市」[u-tokyo.ac.jp]を見に行ってきた。ついでに、その前日衝動的に欲しくなって買うことにしたレンズ「SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM」[sigma-photo.co.jp]の試し撮りも兼ねて。

 とはいっても、建築に関してはまるで素人。著名な建築家といわれて名前が出てくるのは、ルネサンス期の芸術家を無理矢理入れて12、3人程度。地元の図書館と美術館を設計した磯崎新の名前にちょっと愛着があるくらい。ただ、建築物を撮るのは好きなので、WEBサイトを見かけて面白そうだと思っていた。タダだし。

 博物館に到着すると、まず出迎えてくれるのは、ペンギンの骨格標本(残念ながら撮り忘れ)。骨になっても愛嬌があるのは流石。次はこいつら(fig.1)。通路を進んだ瞬間目に入るので、軽くびっくり。ほかにも開成学校時代の鉱物標本や、明治以前の植物標本などがあって、一番奥にあったのが企画展示室だった。

 展示室の入口でスポットライトを浴びていたのは、ル・コルビュジェの「サヴォア邸」(fig.2, fig.3)。これが近代建築のお手本、ということくらいは知っていたりもする。中へ進むと、博物都市の名に相応しく、世界中の博物館を中心とした有名建築のオン・パレード。(fig.4, fig.5)また、建築模型とはいいつつも、その内部/外部に小さな人間が配置されていて、そのジェスチャも併せて見ると楽しい。(fig.6

 そのほか、国立西洋美術館国立新美術館fig.7)など、(珍しくも)実際に足を踏み入れたことのある場所や、調べてみると実は近所にある建物(fig.8)の模型もあり、実物を見られるものなら見ておこうかな、と少し触発された。両方撮ることで実物とのスケールの差を感じられるだろうし。さらには、「未来建築」というテーマで、模型製作の参加者(ほとんどが学生とのこと)によるオリジナルの次世代建築(fig.9)も展示されていて、壮大な規模とはいえないものの、なかなか飽きない展覧会だった。

 暇があればおすすめ(タダだし)…だけど、9月30日までは月曜休館、10月1日からは土日祝日という大学の博物館らしいスケジュールなので、平日に休みが取れない人はお早めに。模型もどんどん増えていく(行ったときはルーブル美術館を作っていた)らしいので、間をおいてもう1回行けるといいな。サンタ・マリア・デル・フィオーレができた頃に。

(おまけ)博物館の2階に展示されていた鹿と、赤門横のコミュニケーションセンターにあったLEGOでできた安田講堂