ケータイで小説?

 昨日(12/18)のNHK首都圏ネットワーク(6時台の地域ニュース)の特集で「携帯電話で小説」というテーマを扱っていた。それによると、若い人たちを中心に携帯電話で小説を読む人が増えているらしい。…って本当に携帯で小説を読んでる人って周りにいます?あんまりいないと思うんですが。

 Q:どうして携帯電話で小説を読むんですか?
 A1:携帯はいつも持ってるし、本は重い。(渋谷の大学生)
 A2:気軽に読めるし、続きが気になってどんどん読んでしまう。(渋谷の高校生)

 …えーと、あなたの持ってる本は全部広辞苑並みの重さですか?バッグには文庫本を入れる隙間すらないと?それに「続きが気になってどんどん読んでしまう」って、携帯で読む理由にすらなってないと思うんですが。さらに番組によれば、月ごとの利用料+通信費で1000円くらいかかるらしい。
 ちゃんとお金も文庫本・新書で一冊分以上とられて、画面は小さくて文字も荒く、上のQ&Aみたいに携帯で読むインセンティブもそんなに強い訳でもない(と思える)のに、どうして「本」を読まずに「ケータイで」読むのだろう。そんなに「本」には魅力がないのだろうか…。
 それぞれ違う見た目の楽しさも、手触りと重さの満足感も、ページを一枚一枚めくるときの期待や焦りも、読み終わって「パタン」と閉じた後の達成感や幸福感と表裏一体のちょっとした切なさも、「本」は与えてくれるのに。…この素晴らしさが「古い」とか言われるのは悲しい。そんな時代が来なければ良い、と心から思う。